まるでテレビドラマ。お茶の間が釘づけだった八木茂本庄保険金殺人事件

1999年。和歌毒物山カレー事件の翌年に起こった事件。主犯八木茂が自身が経営するスナックで取材する記者から料金を徴収し、有料記者会見を203回行ったことでも話題となりました。

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目次

八木茂本庄保険金殺人事件のあらまし

パブを営んでいた八木茂が、従業員ホステスと常連客を偽装結婚させ、保険金殺人を3度実行。

 

八木茂本庄保険金殺人事件の登場人物は以下のとおりです。

主犯:八木茂(当時50歳)

ホステス1:武まゆみ(当時32歳)

ホステス2:森田考子(当時38歳)

ホステス3:アナリエ・サトウ・カワムラ(当時34歳)

八木茂本庄保険金殺人事件の発覚の経緯

3度目の事件の被害者がマスコミに「自分も殺される」と告発したことから、保険金殺人疑惑となりマスコミがセンセーショナルに報道。

主犯の八木茂は、パブに押し掛けるマスコミに対して、1人3000円から6000円の入店料を取った有料記者会見を開きます。その回数は、保険金殺人疑惑に発覚から逮捕までの8か月間で203回にも上りました。

稼いだ金額は、1000万円以上

前代未聞の有料記者会見に、ニュースやワイドショー、週刊誌は連日報道しました。

八木茂本庄保険金殺人事件の捜査は当初難航。主犯の八木茂は、限りなく黒に近い人物でしたが物的証拠がありませんでした。

八木茂本庄保険金殺人事件の3つの殺人事件

1人目の殺人

1995年。45歳の男性に対して、過労死や成人病などで死亡するように仕向けつつ、トリカブトの毒を飲ませる。男性がなかなか死亡しなかったため、トリカブトをあんぱんに混ぜて殺害。遺体は利根川で発見。

偽装結婚のホステスに保険金3億円支払われるが、保険会社が裁判を起こし、返還を命じる判決が下る。

2人目の殺人

1999年。61歳男性に風邪薬と酒を大量に飲ませ、殺害。偽装結婚相手のホステスを受取人として、61歳男性に保険金1億7000万円がかけられていた。

※風邪薬の主成分アセトアミノフェンをアルコールとともに服用し、急性肝不全で死亡した事例がある

3人目の殺人

1999年。38歳の男性が薬物中毒で重体。偽装結婚相手のホステスを受取人として、38歳男性に保険金9億円がかけられていた。しかし、男性がマスコミに告発したことで八木茂本庄保険金殺人事件が発覚。

八木茂本庄保険金殺人事件が動いたのはホステスの証言

なかなか、八木茂本庄保険金殺人事件の捜査は進展しませんでしたが、ホステス3人が証言したことにより、まず2000年に八木茂とホステス3人を、公正証書原本不実記載容疑逮捕。その後、八木茂とホステス3人は殺人罪や詐欺罪で起訴されました。

しかし、ホステスの証言は警察に誘導されたものとして、冤罪であると弁護団は主張しています。

八木茂:最高裁が上告棄却、1,2審の死刑確定。

武まゆみ:一審無期懲役判決が確定。

アナリエ・サトウ・カワムラ:一審懲役15年判決が確定。

森田考子:一審懲役12年判決確定。

八木茂本庄保険金殺人事件の関連本紹介

お茶の間を巻き込んでの八木茂本庄保険金殺人事件では、何冊か本が出版されています。